Vintage 2022
Zinfandel
2022年は収穫量が増え、ワイン生産の作業量も増えた。糖度をなるべく上げるべく収穫時期を遅く伸ばしたかったが、9月の前半に40℃を超える熱波が来るとの予想でその前に急いで収穫を行った。発行時の温度管理も難しくクーラーを利かせた部屋で発酵を進めた。北カリフォルニアは電力がひっ迫して停電寸前だった。それに加えて雨不足が3年続いており事態は深刻になりつつある。
葡萄の間引き
一つの枝に一房が一応原則だが、今年は房のベリー(葡萄の粒)の数を間引いて、房を枝当たり平均1.5房になるようにした。それにより腐る葡萄が少なくなり全体的に品質が上がり、捨てる房も減った模様。今後はもっと間引いて一枝に二房を付けてもよいかもしれない。
4年目の葡萄
4年目の葡萄の木に実を付けて初めて収穫した。Zinfandelは10年ほど経つと収穫が安定すると言われており、4年目だと収穫量は10年目のものと比べると半分くらいだ。それでも立派なZinfandelの房が取れた。
糖度
糖度計は葡萄の液をガラスに塗って光を通して測る。24度を目標にしているが、やはり房によってはバラつきがあり平均では1、2度下がってしまう。なるべく収穫を遅らせつつ、レーズン化やカビが付かない様工夫する。まだまだ改善の余地あり。
プレス
糖度のバラつきのため2回に分けて収穫を行った。最初の収穫後Crushingをして10日程の1次発酵が終わり次の収穫日に最初のバッチのプレスを行った。この時点でアルコール度はかなり高く立派なワインになっている。テースティングを行うとまだまだ味が落ち着いていないがこの時点で今後の行方を占う。今年のビンテージは手ごたえを感じた。
生産量が増えると絞るのも一苦労。
2次発酵
プレスが終わると皮や種を取り除き液体だけがガラスの容器に入る。3ガロン瓶(1ガロン=約3.8L)、1ガロン瓶そして大小のワインボトル(3L, 15L, 750cc, 等)を残してあるのでそれを使って2次発酵を行う。瓶の先にエアーロックを付けて酸素が逆流しない様に工夫する。発酵は残りの糖分がアルコールに変わると共にリンゴ酸を乳酸に変化させるときに二酸化炭素が出る。酸味の変化はマロラクティック発酵と呼びこれにより味が落ち着く。二酸化炭素の出方たは1次発酵とはことなりゆっくり。温度管理は難しく部屋の温度を25℃以上に保たせないと発酵が止まってしまう。
2か月もすると発酵はすっかり止まってエアーロックも外してゴムの蓋をする。発酵が終わっていないのにエラーロックを外すとゴムの蓋が飛んでしまい、知らない間に空気に触れてしまう。
新しいコルカー
2021年のBarberaワインのボトリングを行う際、コルクの栓を閉めるコルカーが突然壊れた。空気にさらされたままでボトルをそのままにするわけにはゆかないので、慌ててゴムの蓋で閉めて応急処置。股の間に挟んで両手で行うタイプは5,6本だと問題ないが、10本も20本もある場合フロアースタンドタイプでないとやってられない。耐久性も良さそうなコルカーを購入。あっという間にコルクの栓を詰める事ができた。今年の末には30本ものZinfandelをボトリングするのでこれを買ってよかった。