Wine Making
ワインは今から数千年前のメソポタミア文明のころには作られたとの事で、ものすごい長い歴史がある。そう考えると今ではワイン大国であるフランスでの歴史はごく新しいとも言える。そのころはイーストも防腐剤もなく、自然のままで作られていた様だ。赤ワインは皮から色が出てワインレッドになるが、白ワインは皮に漬けずに直ぐ絞ってしまうから白い。古いヨーロッパの絵画を見るとオレンジのワインが描かれている。これは白葡萄を絞って皮に暫く付けておくとオレンジ色のワインが出来る。今でもたまに市販されているが、味は悪くない。我が家では黒葡萄(「黒」が本当に正しい)を絞っ皮に10日程付けて赤ワインを作っている。ナチュラルワインの本によると「何も足さない、何も引かない」と書かれていて、葡萄には何も不純物を加えなくとも自然にワインが出来上がる。何千年もその方法でやってきたが、ここ最近大量生産の為にイーストを使ったり、防腐剤を入れる様になった。
天然酵母にて発酵を開始
天然酵母での発酵の最も難しいところは発酵開始まで時間が掛かる事。発酵が始まらないと潰した葡萄が酸素に触れて酸化か進んでしまう。そこで本番発酵を始める前に良く熟した葡萄を2,3房収穫し潰して小さい量で発酵を進めスターターを作る。こうする事でもし酸化が起こっても少ない量の葡萄なのでダメージが少ない。十分発酵が進んだ状態で残りの葡萄を収穫してその上にこのスターターを大量の葡萄に混ぜる。ポイントはこのスターターをそっと入れる。最初はかき混ぜない。朝収穫して潰した葡萄は結構冷たいので2,3時間まって温まってから入れる。そうでないとスターターが冷たさに驚いて発酵が止まってしまう。
葡萄の実(枝取り)
一般のワイナリーでは枝取りの機械で実と枝を分離させる。しかし我々バックヤードワイナリーではそんな機械を導入するほど量はない。そこで一つ一つ手でむしり取る。そうすることで良い葡萄だけを選んで取ることができる。レーズン状態になったもの、カビているもの、半分腐ったものは全て除外する。労力は大変だが、良いワインがを作るには大切。
発酵を開始(1次発酵)
一般的にはSulfateを入れて天然酵母を殺してからイーストを入れて培養する。こうすることで発酵がスムーズに行われる。ただしオーガニックを求めて自然発酵を進めるためにはここでじっくりと発酵が進むのを待つ必要がある。スターターをそっと入れるとその日の内に発酵が全体に進んでくる。
温度にもよるが、約10日程発酵が行われる。日に2,3度かき混ぜて上に浮いた皮を沈ませる。
2次発酵
ガラスの容器に入れてじっくりと発酵を待つ。赤ワインは糖度を0パーセントにするまで発酵させることが必要。さらにマロテクテック発酵によって酸味が柔らかくなる。天然酵母で自然発酵の場合温度管理が難しい。
瓶の先には空気が入ってこない様にエアーロックを取り付ける。二酸化炭素がポコポコと出て行くのが分かる。
ラッキング
2次発酵が終わってしばらくすると、瓶の底に沈殿物が溜まる。これを取り除くためにラッキングを行う。チューブを使って低い場所に置いてある瓶にワインを移す。上にある瓶の底に溜まっているものは残して移す。写真は1ガロン(3.8L)容器。
エージング
発酵がすっかり終わったらあとは蓋をして倉庫に寝かせる。倉庫は温度の変化が少ない地下が最適。オーク樽で寝かせる代わりに瓶の中にオークチップを入れて香りを付ける。フレンチオークやアメリカンオークなどそれぞれ異なる香りの特徴がある。たまに味見をしながらどれだけ漬けるのかを判断する。ラッキングは3,4回行い1年が過ぎたらボトルに入れても良いし、そのままガロンの容器に入れてエージングを行っても良い。